介護現場経験が役に立つ精神科の仕事

介護現場で働いてきた看護師が医療系に転職したいと考えた場合、診療科をどこにするかが悩みになることがよくある。
介護現場で長く働いていると、バイタルサインのチェックなどの基本的な看護スキルには自信があっても、検査や診療の補助のために使う医療機器は限られたものしか使っていないため、扱いに不安を抱きがちだ。転職する際に長所や習得したスキルとしてアピールしにくいため、受け入れてもらいにくいのではないかと心配になることが多い。
しかし、介護現場で経験を積んだ看護師が重宝される診療科もある。
代表的なのが、精神科だ。医療系に転職したいと思った場合、まず候補に挙げてみるべきだろう。

精神科では老若男女を問わず患者が相談に訪れるが、認知症の患者が増えてきている状況があるのも確かだ。若年化が進んでいるとはいえ、患者の中心は高齢者という現場がほとんどだろう。
そのため、介護現場で多くの高齢者のケアを担ってきた看護師は、経験を活かして働きやすいといえる。
高齢者とのコミュニケーションスキルの高さや程度の異なる認知症ケアのノウハウは特に重宝されており、現場で即戦力として期待されることも多い。認知症ケアの経験があると精神科に通う患者に対する接し方の基本も理解できているため、雇う側も安心して採用を決められる傾向がある。

このように介護現場で働いてきた看護師を歓迎している精神科は多いため、医療系に転職したい場合は、精神科を考えてみるべきだろう。